ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、特定のアカウント(企業)企業に焦点を当て、個別のマーケティング戦略を展開する手法です。従来のB2Bマーケティングが幅広いターゲットに向けたアプローチを行うのに対し、ABMは特定の企業や顧客に対してカスタマイズされたマーケティングを行うことを目的とします。
ABM戦略の中心にあるのは、「見込みの高い特定のアカウント(企業)」をピックアップし、その企業に対してピンポイントでアプローチすることになります。
効率的で効果的なリードジェネレーション手法は常に企業にとって解決したい課題です。様々な手法がある中、ターゲット企業を絞り込み個別にアプローチするABM戦略は、見込み顧客との関係を強化しつつ、売上を最大化するために非常に効果的です。
本記事では、インサイドセールスにおけるABMの重要性、コツを詳しく解説していきます。
インサイドセールスとABMの関連性
ABMは、特定のアカウント(企業)に対して、アプローチを展開する戦略です。B2B営業においてインサイドセールスとABMは密接に関連しており、特定のターゲット企業に対して効率的かつ効果的にアプローチするために組み合わせて活用されることが多いです。両者の特性を理解し、連携することで、見込み顧客とのエンゲージメントを強化し、より高いコンバージョンを実現することが可能です。
ABMのメリット
- ターゲットの精度向上: ABMを活用することで、見込み顧客リストを洗練し、リソースを効率的に配分することができます。ターゲットリストを作成するとき、正確でターゲットに直接連絡できるデータベースが最重要となります。
- パーソナライズされたアプローチ: ターゲット企業、部署、人物ごとにカスタマイズしたメッセージを届けることで、顧客との信頼関係を構築しやすくなります。
- リソースの集中: リソースを特定のターゲット企業に集中させることで、営業活動の効率を最大化できます。
ABMを成功させる3つのステップ
ABMを効果的に活用するためには、しっかりとした戦略と計画が必要です。以下の3つのステップでABMを実施していきましょう。
ステップ1: ターゲットアカウントの選定
最初のステップは、ターゲットアカウントを選定することです。ターゲット企業を絞り込む際には、次の基準を考慮してください。
- 業界・業種
- 企業規模
- 地域
- 市場シェアや影響力
正確で情報豊富なB2Bデータベースを活用すれば、精度の高い企業リストを簡単に作成できます。ここが最も重要と言えます。どの企業にアプローチするか、その企業の誰にアプローチするかで成功率は大幅に変わります。
ステップ2: ターゲット企業に合わせたアプローチの設計
次に、選定したアカウントに対してその企業に合ったアプローチを設計しましょう。各企業で求めるものは大枠は似ているものの、詳細が異なることが多いです。例えば、マーケティング用のサービスは多く存在しますが、各社で戦略の違い、ターゲットの違い、アプローチの違いがあると思います。各アカウントのニーズや課題に合わせたコンテンツやコミュニケーション戦略を策定することで、リードとのエンゲージメントを高めることを意識しましょう。
- ターゲット企業に合ったコンテンツの提供: 企業データベースやコンタクトデータベースを利用して、ターゲット企業の詳細情報を収集し、それに基づいたアプローチ、資料、事例紹介を作成しましょう。
- 多様なコミュニケーションチャネルの活用: メール、電話、SNSなどを組み合わせ、ターゲットに合わせた最適なコミュニケーションを行いましょう。
ステップ3: 効果測定と改善
実施している戦略の効果を測定し、常に改善を行うことは重要です。以下の指標をモニタリングして、ABM活動の進捗を追跡しましょう。
- アカウントのエンゲージメント率(メール開封率・返信率)
- 商談への転換率
- リードからクロージングまでの期間
- 顧客満足度
インサイドセールスにおける主要な評価指数(KPI)についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
ABMを強化するためのツールとデータベースの活用法
ABMを効果的に実践するためには、適切なツールとデータベースの活用をお勧めします。特にインサイドセールスの大きな特徴がツールの活用にあるため、効率化に役立つツールなどは色々試しながら最適なものを探しましょう。
インサイドセールスの特徴やツールについてはこちらの記事で紹介しています。
CRMツール
SalesforceやHubSpotなどのCRMツールは、ターゲットアカウントの管理やインサイドセールス活動の追跡に欠かせません。それだけではなく、企業の成長(顧客や社員の増加)とともに連携やコミュニケーションが難しくなる中で整理を行うために重要です。CRMを使って、企業を分類したり、カスタマイズされたアプローチの実施と効果測定にも役立ちます。
B2Bデータベース
DynaMeetのようなB2Bコンタクトデータベースの日本企業の最新連絡先情報を活用してターゲット企業のリストアップからコンタクト情報の取得をしましょう。ABM活動においてどの企業に連絡するかが決まったあとは、その企業に誰にアプローチするかが営業成功の決め手となります。データベースは情報量だけでなく質も見るようにしましょう。データベースにある連絡先情報が間違っている場合はもちろん良いデータベースとは言えませんので、正確で情報豊富なデータベースを活用するようにしましょう。
自動化ツール
Marketo、Outreach、DynaMeetといった自動化ツールを使用し、ターゲットアカウントに対してパーソナライズされたメールやコンテンツを自動配信しましょう。ABM活動を一部自動化することで効率が上がり、より多くの見込み顧客と話す時間を作ることができます。
ABMの成功事例とベストプラクティス
最後に、DynaMeetが関わったABMの成功事例を二つ紹介します。
事例紹介 1 (MIRO様)
MIRO様(事例インタビュー記事)は、既存の顧客基盤以外に営業する手段が限られていることと、意思決定者のコンタクト情報を取得できるツールがないことに課題を感じていました。
過去に様々なツールの導入や展示会への参加も行いましたが、課題解決にはつながらなかったです。そこで、DynaMeetを活用してみたら情報の正確さと信頼性が今までのツールとは段違いであることを感じ、意思決定者の連絡先情報を取得できるため新たな営業手法としてDynaMeetを活用しています。
事例紹介 2
国内SaaS企業のA社は、意思決定者に直接連絡できるDynaMeetで連絡先を取得し、メール営業を行った結果、10週間で商談化率を15倍に増やすことができました。
まとめ
ABMにおいては、どの企業にアプローチするか、その企業の誰にアプローチするか、その人物にどのようにアプローチするかを考えることが重要です。
そのため、管理を行えるツールの導入や連絡先を効率的に取得できるデータベースの活用が必要不可欠となります。ABM戦略を実施するメリットを考慮し、自社にあう戦略であればぜひ今すぐABMを導入し、インサイドセールス活動を強化しましょう!