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どう答える?今日から使えるオブジェクションハンドリング

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顧客との商談や営業プロセスにおいて、オブジェクション(反対意見・買わない理由)は避けられないものです。アウトバウンドまたはインバウンドで獲得した商談にかかわらず、「価格が高い」、「他の選択肢がある」、「必要性を感じない」など、さまざまな形のオブジェクションが想定されます。しかし、これをうまく切り返すことができれば、先方の考え方を変えて商談の成功率を劇的に向上させることができます。本記事では、今日から使える実践的なオブジェクションハンドリングの方法を解説します。

(アウトバウンド営業の戦略についてはこちらの記事をお読みください)

オブジェクションハンドリングとは?

オブジェクションハンドリングとは、顧客からの反論や疑問に対して、効果的に対処する技術のことです。営業プロセスにおいては、顧客の心配事や不安を解消することが、契約締結への第一歩となります。

主なオブジェクションの種類

顧客からのオブジェクションは、いくつかのカテゴリーに分けられます。

  1. 価格に関するオブジェクション 「もう少し安くならないですか?」
  2. 競合に関するオブジェクション 「他の製品と比べてどうですか?」
  3. 必要性に関するオブジェクション 「今はその必要性を感じていません。」

顧客の真の懸念を理解することから始める

まず、顧客がどのような懸念を抱いているのかを深く理解することが大切です。反論を聞いた瞬間に防御的になったり、すぐに反論するのではなく、冷静に耳を傾けることから始めましょう。

例えば、「その懸念はとても興味深いと思います。もう少し詳しくお聞かせいただけますか?」と聞き、懸念点を深掘りすることで顧客が真に懸念しているポイントを引き出すことができます。

質問で返して深堀りする

顧客がオブジェクションを提示した際、その背景にある本当の問題点を引き出すために質問を返すことも有効です。

例えば、「価格が高い」と言われた場合、「その点について、他の製品と比べてどう感じられますか?」と返すことで、具体的な懸念点をさらに掘り下げることができます。

自信を持って応答する

顧客の懸念を理解したら、自信を持って対応しましょう。曖昧な答えや不安げな態度は、顧客に不信感を与えてしまいます。製品やサービスの価値をしっかり理解し、伝えることが大切です。

具体例: 「おっしゃる通り、当社の製品は他の選択肢よりも少し高価かもしれません。しかし、その分、〇〇という機能が充実しており、結果的にコスト削減が可能です。」

オブジェクションハンドリングを成功させるコツ

事前準備を怠らない

オブジェクションに対処するためには、事前に顧客に私的される可能性のある疑問や懸念を予測し、それに対する回答を準備しておくことが重要です。FAQページなど、よくある質問への回答を洗練しておくと良いでしょう。

顧客に寄り添った対応を心掛ける

オブジェクションに対してただ反論するのではなく、顧客の立場に立って共感を示しましょう。顧客は「自分の懸念を理解してもらえた」と感じ、信頼関係が築かれやすくなります。

  • 例:「〇〇様のおっしゃることはよく分かります。確かに、多くの方が最初に同じ懸念をお持ちです。しかし、実際にご利用いただくと、多くの方がその価値を実感されています。」

具体的なケーススタディを活用する

顧客が懸念している問題を実際に解決した事例で紹介することも効果的です。具体的なデータや成功事例を提示することで、説得力が増します。

  • 例:「他のお客様でも同様のご懸念をお持ちでしたが、〇ヶ月で〇%の改善を実現しました。」

よくあるオブジェクションに対する回答例

「価格が高い」

  • 価値を強調する回答:「確かに、他の選択肢と比べて価格は高めかもしれませんが、当社の製品は初期投資が大きい分、長期的にはコスト削減や生産性向上に大きく寄与します。例えば、これまでの導入事例では〇〇%のコスト削減効果が確認されています。長い目で見れば、むしろ経済的な選択となります。」
  • 投資対効果(ROI)を示す回答:「価格に関してご懸念があることは理解しています。そこで、この投資がどのようにリターンを生むかを具体的にお話させていただきます。当社のサービスを導入いただいた企業は、平均して〇〇%の売上増加や〇〇%のコスト削減を実現しています。結果的に、投資額以上のリターンを得られることが多いのです。」
  • 競合他社との差別化を示す回答:「当社の価格が他社に比べて高い理由は、より高品質なサービスやサポートを提供しているためです。他社では提供できない〇〇(特定の機能やサポート)をご利用いただけます。これにより、お客様のビジネスにおける〇〇の課題をより早く解決できると考えています。」
  • 成功事例を使った回答:「以前、同じような懸念を抱えていたお客様がいらっしゃいましたが、導入後に非常に満足していただきました。例えば、〇〇社は当初価格に不安を感じていましたが、実際に使い始めると、売上が〇〇%アップし、短期間で投資回収ができました。この事例が参考になるかと思います。」
  • 段階的な導入提案を含む回答:「もし価格が懸念点であれば、まずは一部の機能からスタートし、効果を確認していただくのはいかがでしょうか。段階的に導入いただけるプランもございますので、最初は小規模での導入から始め、確実な効果を感じていただいてから、フルスケールに拡大することも可能です。」

「競合製品と迷っている」

  • 競合との差別化を強調する回答:「競合製品にも良い点はあるかと思いますが、当社の製品は特に〇〇に強みがあります。この機能により、〇〇の課題を解決することができるため、お客様にとってより大きなメリットが得られると考えています。特に〇〇の分野で成果を上げている事例もありますので、その点をぜひご検討ください。」
  • 特定のニーズに焦点を当てた回答:「お客様がおっしゃる競合製品も確かに優れていますが、お客様が直面している〇〇という課題には、当社の製品がより適していると感じます。当社の製品は特に〇〇の機能に特化しており、競合製品では対応しきれない部分をしっかりサポートできます。この点において、当社の方がご満足いただける結果を提供できると思います。」
  • 顧客体験を重視した回答:「競合製品との比較をされているのはとてもいいことだと思います。しかし、当社は製品だけでなく、導入後のサポート体制にも力を入れています。多くのお客様が、製品の性能だけでなく、その後のカスタマーサポートやサービスの質に満足されています。競合製品と迷われる場合、ぜひその点も比較してみてください。」
  • 試用を提案する回答:「競合製品と迷われているお気持ちは理解できます。それでは、実際に当社の製品を試していただくのはいかがでしょうか?当社では〇〇日間の無料トライアルを提供しており、実際に使っていただくことで、競合製品との差を実感していただけると思います。試用の結果に基づいて、最終的な判断をしていただければ幸いです。」
  • 成功事例を使った回答:「過去に同様に競合製品と迷っていたお客様がいらっしゃいました。最終的に当社の製品を選んだ理由は、〇〇機能が決定打だったとのことです。そのお客様は、競合製品では得られなかった〇〇の効果を当社の製品で実現され、非常に満足していただきました。この事例が参考になればと思います。」

「今は必要性を感じていない」

  • 将来的なニーズを予測する回答:「現在は必要性を感じていないかもしれませんが、近い将来、〇〇のような課題に直面することが予想されると思います。多くの企業がその段階に到達すると、準備しておけばよかったと感じるケースが多いです。今のうちに備えておくことで、将来的なコストやトラブルを防ぐことができます。」
  • 他社の成功事例を使った回答:「実際、〇〇業界の他社も同じように『今は必要ない』と感じていましたが、導入後すぐに効果を実感し、今では欠かせないツールとなっています。たとえば、〇〇社では当初導入を躊躇していましたが、数か月後に売上が〇〇%増加しました。このような事例を考慮していただければと思います。」
  • 潜在的な課題を引き出す回答:「確かに、今すぐの必要性は感じていないかもしれません。ただ、これまでに〇〇という課題に悩んだことはありませんか?私たちのサービスはそのような潜在的な課題を予防するために設計されています。例えば、競合他社がこの問題に直面した際、当社の製品が解決策として役立ちました。」
  • 試用やデモを提案する回答:「現時点で必要性を感じていないのは理解できますが、実際に使っていただくと、その価値をより明確に感じていただけると思います。〇〇日間の無料トライアルやデモを通じて、今後のニーズにどのように応えられるかを確認してみてはいかがでしょうか?」
  • コスト削減や効率化を強調する回答:「今は必要性を感じていないかもしれませんが、実際に導入することで、〇〇(例: コスト削減、効率化)が期待できる部分はあります。現状維持でも問題はないかもしれませんが、〇〇を活用することで、さらに業務効率を上げ、競争力を強化できるかと思います。」

まとめ:オブジェクションはチャンス!

オブジェクションは決してネガティブなものではありません。料金を支払って製品・サービスを購入する過程で、真剣に検討している証拠でもあります。商談を引き受けている時点で製品・サービスに興味があり、どんな大きな買い物同様「買わない理由」を探してしまうことは自然なものと捉えましょう。

オブジェクションは、顧客とより深い関係を築くためのチャンスです。顧客の懸念を正しく理解し、的確に対応することで、商談の成功率を大幅に向上させることができます。

オブジェクションハンドリングのスキルを磨くためには、日々の練習が必要です。さまざまなシチュエーションを想定し、準備を怠らず、本記事で学んだテクニックを今日から実践してみましょう!

他にも、オブジェクションハンドリングについて参考になるウェブサイトも紹介します:

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