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「リードクオリフィケーション」とは:リード選定の手順

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リードクオリフィケーションは、インサイドセールスにおいてリード生成後に行う重要なプロセスであり、どの見込み顧客が顧客に転換する可能性が高いかを判断します。効果的なリードクオリフィケーションは工数と時間を節約し、より転換率が高い潜在顧客にリソースを集中することで、売上の成長に貢献します。本記事では、リードクオリフィケーションの有効な手順を解説し、営業プロセスの効率化に役立つ情報を共有します。

まず、リードを選定するに当たって、重要となることは2つです。

  1. 自社の製品・サービスで先方の課題を解決できるか
  2. 先方はそれを購入する予算を持っているか

インサイドセールスにおけるリードクオリフィケーションの重要性

インサイドセールスチームは、多くの場合、大量のリードを管理する課題を持っています。適切なクオリフィケーションのプロセスがなければ、これらのリードがパイプラインを圧迫し、非効率や機会損失につながる可能性があります。

多量リード・少量リードについて解説する「リード戦略を考える(前編)(後編)」もぜひお読みください

成約の可能性や、各取引の価値などの要因に基づいて潜在顧客を評価するプロセスを通じて、時間をより効果的に使うことができます。

最良の見込み顧客を素早く特定できれば、成約の可能性が低いリードに時間をかけることを避けられます。見込み顧客のナーチャリングと取引成立により多くの時間を費やすことができ、機会が見落とされるのを防ぐことができます。つまり、リードのクオリフィケーションプロセスを作り込むことで効率的に営業目標の達成に近づくことができます。

クオリファイの種類

プロセスや基準の作り込みすぎで複雑になる可能性があるため、事前にクオリフィケーションの定義を明確にしましょう。以下が通常よく使われるクオリファイの種類となります。各種類を理解し、定義していきましょう:

  • MQL – マーケティング・クオリファイド・リード:
    • ニュースレターなどのマーケティング関連マテリアルを受け取ることができるリード。
    • または、マーケティングチームがナーチャリングを行った結果、営業チームに任せられるようになったリード。
  • SQL – セールス・クオリファイド・リード
    • SQLは、より営業に力を入れるべきと判断されたリードを指すことが多いです。
  • PQL – プロダクト・クオリファイド・リード
    • PQLは、通常無料トライアルや無料版に登録したリードを指します。PQLに対してマーケティング活動を行うか、営業活動を行うかは企業によって異なります。

クオリフィケーションの手順

それではリードをクオリファイするための一般的なアプローチ手順を解説していきます:

理想顧客プロフィール(ICP)を定義する 

最初のステップは、理想顧客プロフィール(ICP)を考え、定義することです。まずはパソコンでリサーチできる簡単なものから始めるといいです。例えば、業界、従業員数、売上、地域などをリストアップしましょう。こういった情報はGoogleなどのサーチエンジンで簡単に検索できたり、一覧できるサービスなどもあります。

次に、その企業が、提供する製品・サービスで改善できる課題を持っているかを考えましょう。この情報は一覧では簡単に見つからないことが多いです。潜在顧客の決算や公開インタビュー記事を読んだり、どういうことに力を入れているかを把握し、どういう課題を持っているかを考えましょう。

リードのスコアリングシステムの導入

リードスコアリングは、各リードの価値を評価し、見込み顧客をランキングする手法です。スコアリングのモデルは通常、事業規模、業界、エンゲージメント率、ICPとの適合性などの要素を考慮します。

まずは今まで成約した顧客の共有点を見つけることから始めていきましょう。次に、どういった見込み顧客が成約しなかったかも見ましょう。

両方見ることで、どういった要素により高いスコアを付け、優先順位を考えるベースとなります。

Technology Adviceによると、最新のAI予測リードスコアリングを使って成約率を18%向上させた企業や、半年間でコンバージョン率を30%向上させた企業もありました。

(Technology Advice, 2023, “What is Predictive Lead Scoring & How Does It Help Sales?”)

連絡する

ICPを定義し、スコアリングで見込み顧客を絞り込んだら、次は連絡をしてみましょう。

日本では従来架電でアプローチすることが多いですが、メールやSNS(特にLinkedIn)を通じてより多くのチャネルからアプローチをするといいと思います。

代表電話番号はすぐに検索できるものですが、メールアドレスやSNSのリンクなどはDynaMeetのようなツールを使うと効率よく連絡先を取得することができます。

連絡をする理由はもちろん商談に繋げるためのものになりますが、それだけではありません。メールの開封率や返信率から、自社商品に興味があるかどうかを判断することもできます。また、連絡をした相手が意思決定者またはチャンピオン(社内で製品・サービスの味方になってくれる人)になりうるかを判断することもできます。

このため、2つのことを必ず行うようにしましょう:

  1. メールなどデータの追跡が簡単な手法の場合は、必ずデータを追跡できるようにしましょう。例えば、開封率、クリック率、返信率、商談化率はツールを使って簡単にデータを見える化することができます。これらのデータをさらにスコアリングに反映させ、見込み顧客の優先順位付けに紐づけることができるとなお良いです。
  2. これ以上このリードに工数をかけるべきか判断材料を収集することを意識する。例えば、BANTフレームワークを使って、先方のBudget(予算)、Authority(意思決定できるかどうか)、Need(必要性・課題)、Timing(購入時期)を確認するようにしましょう。

継続的なフィードバック、効果測定、改善

リードクオリフィケーションのプロセスは作って放置する一度きりのものではなく、継続的な改善が求められます。過去のリードのパフォーマンスに基づいて、基準を定期的に見直し、調整することが重要です。

おすすめ:営業チームとマーケティングチームとの定期的な会議を設定し、何がうまくいっていて何がうまくいっていないかを話し合いましょう。これらのインサイトを活用して、プロセスの改善を行いましょう。

【応用】テクノロジーの活用とプロセスの自動化

インサイドセールスの特徴として、テクノロジーの導入でプロセスを自動化したり、工数を削減する効率化ができます。以下のように各ステップでツールを導入することを検討しましょう:

  • ICPの定義:
    • 企業データベースツール
    • 生成AI
  • スコアリング:
    • マーケティングツール
    • CRM
  • 連絡する:
    • 意思決定者の連絡先が手に入るコンタクトデータベース
    • 連絡とフォローアップの自動化ツール
    • 開封率、クリック率、返信率、商談化率のデータ追跡ができるツール

インサイドセールスチームが使うテクノロジーについては「インサイドセールスとは」でも紹介しています


まとめ

リードクオリフィケーションは営業プロセスのとても重要な要素で、最良の見込み顧客を素早く特定して、成約の可能性が低いリードに時間をかけることを避けられます。

ICPの定義から連絡するまで、各ステップでテクノロジーを活用してプロセスを自動化することで、インサイドセールスチームとして売上目標を達成する可能性を高めます。

このプロセスを作るために時間とリソースを投資することは、効率を向上させるだけでなく、営業活動をビジネス目標に合わせるためにも重要です。継続的に改善しながら、最新の業界動向を注視し、変化する市場環境に迅速に適応する準備を整えておくことが大切です。

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